痛風

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痛風・高尿酸血症とは

痛風結節

尿酸は遺伝子の合成やエネルギー代謝に重要なプリン体の最終代謝産物です。
溶解しにくいため、血中の尿酸濃度が上昇(高尿酸血症)すると関節や腎臓に
尿酸結晶が析出して沈着します。
高尿酸血症による尿酸結晶沈着症が結果的に痛風結節(写真)、
痛風関節炎や痛風腎を引き起こします。
痛風発作が出現した時期にはすでに腎障害も低下しており、
血清尿酸値が高いほど腎機能低下も進行していることが報告されています。

痛風の原因となる高尿酸血症は、成人男性の約25%に認められ、
30歳で30%を超えています。プリン体の代謝は糖代謝や脂質代謝、
アルコール代謝などと密接に関連しるため、肥満や過食、飲酒が
高尿酸血症の原因と考えられています。
多くの因子が関与して、尿酸の産生亢進型や排泄低下型に病型分類されます。
糖尿病や脂質異常症が出現する前に高尿酸血症が出現することも多く、
検診などで指摘される高尿酸血症は将来のメタボリックシンドロームへの
警鐘といえるでしょう。

高尿酸血症の治療は、まずは生活習慣の改善です。高尿酸血症の方は、
自覚症状がなくても糖尿病や脂質異常症といった他の病気の予備群であることが少なくありません。
薬で尿酸値を下げても糖尿病や脂質異常症を防ぐことは出来ません。トータルな視点からの治療が必要です。
高尿酸血症は結果的には痛風関節炎や腎障害の原因となりますから、
自覚症状がないからといって長期間放置することは出来ません。検診で異常が指摘されたら一度受診の必要があります。
また、尿酸値が正常の痛風もあります。検診結果の値は単に「基準値の範囲だからよい」のではなく、
トータルのバランスで判断する必要があります。ご心配な方は痛風専門医や検査専門医にご相談ください。
痛風・高尿酸血症の治療は、病型分類、痛風関節炎や腎障害の有無を考慮して薬物を選択する必要があります。
単に高尿酸血症だからといってすぐに薬剤が決まるのではなく、
どのような原因で尿酸が高いのかを追加検査を行った上で見極め、その病型にあった治療薬を選択します。
また、治療により尿酸値が低下すると尿酸結晶が崩れだして関節内に遊離するため痛風発作が起こりやすくなります。
慎重に尿酸値を下げる必要があります。
薬で尿酸値を下げることは簡単です。しかし、本当の意味で長期に患者さんにとって快適な治療をするには、
しっかりとしたアセスメントが必要です。痛風・高尿酸血症はもっと奥深い病気だと感じています。

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